リハビリ病院入院生活⑦

「回復期のリハビリ」トイレⅡ

病院のトイレはあちこちあるが、介助が必要な人は、ナースステーションの隣のトイレを使うよう言われていた。車椅子用の広いトイレで左半身麻痺の私には右手で捕まる手すりがあるトイレでなければならない。介助が必要なので、ドアではなく、カーテンだった。カーテンの外側に「使用中」と「空いてます」と表裏に書いてある紙がぶら下がっており、入る時や出る時にこの紙をひっくり返すのである。

トイレに入ってから中のナースコールで呼ぶのだが、なかなか来てくれなかったりカーテンが少し開いてしまったりもした。

このトイレはナースステーションの隣にあるが、目の前が食堂である。

とにかく人の目が気になる。食事前後は混み合うので行列ができることもある。

音も気になる。

ある日、トイレに入っていると、認知症のおじいちゃんが、トイレのカーテンを、ばっと開けて、私を見て「大丈夫か?」と言ってカーテンを閉めて行った。「はあ?」

また、ある日は、30代のお兄ちゃんにカーテンを開けられた。それからお互い廊下で会うと気まずい。

さすがに怒りが込み上げてきた。「おいおい、使用中って見えないのか?」

OTの先生に愚痴をこぼすと、「ア〰︎、それは嫌だったよね。そうだよね。

ナースステーションから遠い廊下の奥にあるトイレに入れるよう練習してみよう」とリハビリを早めに終え、病棟に戻り、奥のトイレもカーテンだったけど、使用する人はトイレに近い病室の人たちで、ナースステーションの隣のトイレより静かだし、綺麗だった。そのトイレは左側に手すりがある作りだったので、多少使いづらいが、立位がしっかりできるようになっていたので、何回か練習したら大丈夫そう。自信がついた。それからは、このトイレを使用し、快適に過ごす事が出来た。すぐに対応してくれたOTの先生に感謝、感謝。

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