リハビリ病院入院生活⑨

「回復期のリハビリ」歩行練習Ⅱ

4点杖と補装具は病院のものを借りて使用していた。リハビリの時間、先生が歩いていいよと言った時だけ歩く事が出来た。始めはOT室やPT室の廊下に車椅子を置いて、そこから施術台までの短い距離だった。歩行が安定してくると、病室からリハビリ室への往復も歩くようになった。

PTの先生が病棟の看護師さんと、日中の空いている時間に、病棟の廊下を一緒に歩くようオーダーを出してくれ、担当の看護師さんが「何時頃歩きに行きましょう」と声をかけてくれ、病棟の廊下を始めは短い距離から段々と距離を伸ばして毎日歩いた。

4点杖&補装具での歩行が安定してくると、病棟内を1人で歩いて良いという許可をもらう目標に向けて練習した。食堂で椅子に座ったり、椅子から立ち上がったりする練習をした。

そして、カーテンではないトイレへの入り方も何度も練習をした。

そして、回診の日。やっと日中、病棟内なら1人で歩いて良いという許可が降りた。この許可が降りてから、暇さえあれば、病棟内を歩きまくった。

入院してから体力が落ちているため、歩く事で体力を少しずつつける必要がある。更に歩く距離が伸びると、とうとう外に行く事が出来るようになった。PTのリハビリの時間に先生と一緒に歩く。病院の裏側の自動ドアは施錠されているため、先生の持っているカードキーが必要で、病院内はバリアフリーで歩きやすいが、一歩外に出ると、ちょっとした段差や斜度があり歩きにくい。先生も患者が転倒しないようにいつでも支えられる位置に付いていなければならないから大変だ。始めは病院周りの300メートルからスタートした。「久しぶりのシャバの空気だ」外を歩けるようになったんだと改めて嬉しくなった。急性期病院に入院していた頃は想像もつかない事だった。まさかこんなに歩けるようになるなんて!本当にリハビリの先生たちのおかげだと感謝しかなかった。

タイトルとURLをコピーしました